ブータンで「Project Mountain Dentist」(以下、PMD)を立ち上げ、山岳地帯の人々に歯科医療を届けるテンジン・ドルジ医師が、世界こども財団の支援を受け、東京マラソン2025をチャリティランナーとして42.195kmを完走しました。これまでベルリンやロンドンマラソンにも参加しており、今回の挑戦では、東京マラソンを通じて能登半島地震の被災地への寄付も行いました。

「走ることを通じて、支援の輪を広げたい」と考えるテンジン医師は、ブータン国内外の協力者とともにPMDの活動を続けています。PMDは、最新の携帯用機器を用いて歯科医療が届かない地域へ治療を行っています。特に、歯科クリニックが遠い地域や、身体障害を持つ人々、宗教的理由で外出が制限されるツァム(僧侶や尼僧)への診療に力を注いでいます。また、口腔衛生教育の普及にも積極的に取り組んでいます。「マラソンは、私に忍耐と挑戦の大切さを教えてくれます。山岳地帯での歯科医療活動と共通する部分が多いです」と語りました。

今後は、ブータン・オリンピック委員会(BOC)の協力のもと、ブータンの子どもたちに「歯科衛生&ランニングクリニック」の開催を目指し、子どもたちに歯の健康と運動の重要性を広めていく予定です。

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