5月26日、金曜日早朝、打鼓音メンバーをアスマラ空港で見送った後、宮澤氏は文化スポーツ庁のゼメデ・テクレ長官から突然電話をもらい、「大統領がすぐに会いたいと言っている」という連絡を受けました。30分後には長官の出迎えを受け出発しました。ただ車は案に相違して市内の官邸ではなく、郊外へ向かいました。40分ほどして車を降りると、そこはダムの建設現場で、緑地の多い地区でした。そこに10x5m程度の大きさの簡素な小屋が建てられていました。長官によれば、大統領は午前中ダム工事の進捗をチェックしたり、重要案件を検討するため、ここで執務を取ることが多いとのことです。宮澤氏をその「執務室」に温かく迎え入れると、これまでスポーツ、文化交流の分野で尽力してきてもらったことに感謝していると述べられました。続けて、エリトリアは海外からの大規模投資を必要としているわけではないこと、エリトリアが大切に考えているのは、人と人との交流を作り上げ、しかもわずかづつでも継続的に作り上げることが重要だと考えるいること、その意味で宮澤氏とそのグループがしてきていただいていることは素晴らしいことだと思っている、と述べられました。これはまさに世界こども財団・星槎グループが求めてきたものが、普遍的に価値を持つものであり、エリトリアでも認知された瞬間でした。面会は1時間以上にわたって続き、良い雰囲気の中で様々なテーマについて率直な意見交換が行われました。
大統領の元を辞し、車に乗ると、ダムの向こう側にもう一つの建設現場が見えました。長官からダムを利用した農業のプロジェクトが進んでいることを聞くと、宮澤氏と長官は農業省を訪問することに合意し、1時間も経たないうちに農業大臣室に招き入れられていました。様々な件を話した後、宮澤氏より日本のキリスト教団体がアフリカ・アジア諸国を対象に農業リーダー育成の研修を実施しており、それへの参加を支援できることを述べると、大臣も興味を示され、今後とも情報交換を行っていくことで合意しました。

 

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Mr. Miyazawa explaining his organization and Eritrea-related activities
グループとエリトリア関連の活動について説明する宮澤氏
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Before the dam construction site
ダム建設現場の前で
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President (in the center) and Mr, Miyazawa warmly shaking hands
温かく握手を交わす大統領(中央)と宮澤氏
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with the Minister for Agriculture in his office
農業大臣とともに、大臣室にて

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